言葉で表せない奥義を説く真理
レポートを提出しなきゃいけないのに、仏教のことは何もわからない、どうしよう・・・。と思っている大学生の方は、この本からスタートすると分かりやすいと思いますよ。仏教書としての維摩経を「知の巨人」中村元による日本語訳よりも読みやすく訳していることが最大の美点だと思います。実際、仏教に小乗や大乗があることさえもあやふやだった無知な私が読んでも、小説として十分理解ができました。そうした読者にも抵抗が少ないように、小説家の知恵がめぐらされた作品と言えます。 三田氏の著作には、般若心経や法華経などの仏教だけではなく、聖書やアインシュタインの理論への入門書もあります。このように宗教という狭い枠内ではなく「真理」や「宇宙」といった普遍的なテーマへの理解を深めるために積み重ねた知識を背景としているためか、この作品には単に経典を読みやすく書いたという以上のものがあるように感じられます。もちろん、原典自体がそうした優れた拡張性を持ったであることは間違いないでしょう。
作品社
空海 般若心経の謎を解く 誰もがわかる仏教入門 (PHP文庫) 聖書の謎を解く―誰もがわかる「福音書」入門 (PHP文庫) 三田誠広の法華経入門 維摩経講話 (講談社学術文庫)
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