|
ハイゼンベルクの顕微鏡~不確定性原理は超えられるか
|

|
| 商品カテゴリ: | 物理学,化学,数学,地学,科学,学習,知識
|
| セールスランク: | 158505 位
|
| 発送可能時期: | 納期は下記のボタンを押してご確認ください
|
| 参考価格: | ¥ 1,890 (消費税込)
|
ご購入前のご注意
|
このページはアマゾンウェブサービスを利用して運営しています。
商品販売はすべてアマゾンの取り扱いです。最新価格、製品情報はボタンを押してご確認下さい。
|
|
物理学者群像の歴史としても楽しめる
ハイゼンベルクの不確定性原理の歴史をレビューし、最近の発展である小澤の不等式の紹介をした本である。
著者の意図は、物理の最も基本的で、しかも常に論争のネタであった、不確定性と観測理論の分野で、最近あった我国からの大きな貢献を紹介することであろうと思われる。そのために、その分野のレビューを書くはめになったのであろうが、このレビューが非常にいい。物理の部分は必要十分で分かりやすいし、第二次大戦前後の物理学者群像の歴史としても楽しめる。まあ、分かりやすいと書いたが、観測理論なんて、ある意味一番難解な分野だし(そう、数学がそれほど難しいわけでもないのに、やたら難解なんですよね)本当のところ分かったかと言われると心もとない。それでも、ある程度イメージが湧くのは、やはり良い解説だ。
小澤の不等式は、物理量本来の「ゆらぎ」と測定に関わる「誤差と擾乱」の違いが完全には理解できなかったので、どうも釈然としなかった。途中ちょっといい加減に読んでたからなあ。その違いさえ認めれば式自身は分かりやすく、「大発見やー」であるのは分かった。
一つ読んでいて解説して欲しいなあと思ったのは、EPR パラドックスと情報伝達の問題だ。EPR パラドックスの解説を見ると、情報が光速以上で伝わるように見える。それって、特殊相対論に違反すると言うか、それと特殊相対論を使うと因果律が崩壊しそうに思える。そこんとこどうなんでしょう。
語り口も平易だし、物理に疲れたら歴史で口直しできるし、バックグラウンドに関係なく物理に興味を持つ人皆さんにお薦め。
科学史としての物語は面白いが・・・
不確定性原理が破れた、というので、
わかりもしないのに興味本位で手にとって見た。
量子力学の黎明期から完成に至るまでの科学史である。
アインシュタインとボーアの具体的な論争の中身にまで
踏み込んで詳しく解説している。
思考実験など、直感で理解できるところはいいが、
後半、数式が多くなってくると、興味本意の素人には苦しい。
物語自体は興味深く読んだが、
結局、どうして不確定性原理が破れたのか、
破れると何がどう嬉しいのか、ちんぷんかんぷんであった。
大学で高等数学をやった人以外は厳しいと思う。
少なくとも高校レベルでは歯が立たない。
あんまりわからないのも悔しいので、
基礎から勉強し直そうか、とちょっとだけ思った。
日本人著者の手による、不確定性原理の名著
ミクロなレベルの現象を記述する量子力学において、最も特徴的な法則がハイゼンベルクによって提唱された不確定性原理である。不確定性原理とは物質の状態を測定した時に、その位置と運動量を同時には正確に特定することができないというものであり、これは観測技術の問題ではなく物質に根本的に内在する性質であるとされている。
私自身は、大学で量子力学の講義で初めて不確定性原理を学んだ際に衝撃は受けたが、何となく納得しきれない思いがした。定性的な説明は電子に光を当ててその位置を測定すると、電子が非常に軽いためその後の運動が攪乱されて運動量が不明になるというものであったが理解しきれなかった。位置を正確に測定したからといって、運動量の「不確定」の程度が無限大になるとは考えられなかったし、そもそも測定を行った後に擾乱が発生したとしても、問題となるのは測定時の位置と運動量のはずである。何故、測定後の擾乱が問題となるのか理解できなかったのだ。
本書は、そのような疑問にズバリと解答を与えてくれる。日本人研究者小澤の導出した不確定性を表す不等式には、「観測による擾乱」と「本来物質に内在するゆらぎ」が区別されて組み込まれている。この不等式ならば、位置や運動量が無限大になることもない。まさに歴史的発見の名に相応しいと言えるだろう。
ただし、この不等式がまだ完全に認められたわけではない。理論的にはエレガントであるが、未だ観測精度の問題などで検証されていないからだ。それ故に、一般の科学雑誌などではハイゼンベルクの数式による説明がなされている。
とはいえ本書の見所はズバリ、研究者小澤が既存の大理論を覆してしまった(かもしれない)大発見をしたことだ。まだまだ物理学の理論の鉱脈は広がっており、本書は新しい発見に触れたときの興奮を感じられる名著である。
良書だが
ハイゼンベルクの不確定性原理ほど、謎だらけの物理理論はない。確率的にしか確定できない物理量などというものがこの世に存在すること自体も不思議であるが、回折スリットをすり抜ける光子の動きや、ERPパラドックスに至っては、あたかも、量子が意志を持っているかのような不可解さにあふれている。
本書はこの不思議の世界に挑戦した、幾多の天才物理学者たちの人間模様を縦軸に、量子の理論を横軸に描き出した良書である。特に、アインシュタインやハイゼンベルクなど著名な量子物理学者以外の学者達にも光を当てて、彼らがどのように量子力学構築にかかわってきたか、さらには、日本人物理学者がこの分野でも大きな貢献をなしている意外な事実が書かれている。
惜しむらくは、量子力学の理論の説明がもうひとつわかりづらく、すんなりと頭に入ってこない。著者はできるだけ数式を使わずに、平易に解説しようと試みてはいるのだが、説明文があいまいで本質に迫っていない印象を受けるのだ。本書を読みこなすには、少なくとも、高校生レベルの物理の知識が必要だが、それは差し置いても、物理学者の葛藤のさまを俯瞰するだけでも読む価値のある書である。
前置きが少々長いけれど
この本の核心の小澤の不等式は、最後の最後にならないと説明してもらえません。その前に、量子力学の成り立ちや争点、それに関わった科学者達についてかなりページを割いて解説されています。小澤の不等式を早く知りたい人は、かなり欲求不満状態で読み進むことになります。個人的には、タイトルに惹かれてこの本を手に取る読者は量子力学の基礎は知っているのではないかと思われるので、まず小澤の不等式の解説が最初にある方がよいと思いました。小澤の不等式を知った上で、量子力学成立の歴史を振り返った方が理解が進むのでは、という気がします。
という構成上の問題(作者には意図があったのでしょうが)を差し引いても、おもしろい本です。(歴史的に振り返ると)重要な論文がなかなか掲載されなかったり、拒絶されたりの経緯も楽しく読めます。また、本筋とは関係ないのですが、少なくないページを割いて書かれている第二次大戦を挟んでの科学者達の動向の記録も、今の時代に必要な記述かもしれない、と思いました。
日経BP社
迷走する物理学 そして世界に不確定性がもたらされた―ハイゼンベルクの物理学革命 ディラック現代物理学講義 (ちくま学芸文庫) 量子コンピュータへの誘(いざな)い きまぐれな量子でなぜ計算できるのか 新装版 不確定性原理―運命への挑戦 (ブルーバックス)
|
|
|
|
|